6月13日の日記「ぼくこども東へ」

去年と同じように、今年の夏もあまり休みが取れそうにありません。どんどん埋まっていく予定表を眺めながらまた現実逃避の虫が騒ぎ出しました。

旅に出よう。 行き先は・・・そう、東京がいい。

旅先を東京に決めたのは、浅草にあるウルトラマン倶楽部というテーマパークらしきものをネットで発見したからです。サイトの画面をひなさんに見せて「ここに行きたい?」と聞いたら「行きたい!」と言うので(当たり前だ)、「じゃあ行くか」ということに相成ったわけです。

木曜日と金曜日に休暇をとって二泊三日の新幹線の旅。ホンダビデオに乗って行かないのは運転が億劫だから。それでも出不精な僕たちが遠出するなんて滅多にないことですから、ついでに東京ディズニーランドにも行く事にしました。予定をギッシリ詰め込まないと気がすまない、相変わらずの貧乏性旅行です。

ところで、ディズニーランドに行くことを専門用語で「インパーク」、略して「インパ」というそうですが、僕自身これまでに2回ほどの「インパ」経験があります。

〜ここから回想シーン〜

一度目は、浦安で寮生活をしていた同級生()のところに後輩()と遊びにいったときに、せっかく目の前まで来ているのだからと3人でインパ。ところが周りはカップルだらけ。男だけで構成されるグループは自分たちの他には「出羽の海」プリントの浴衣を小粋にまとったお相撲さんと付き人だけという事実に、妙な敗北感を味わった初インパでした。

〜もうひとつ回想〜

2度目はそれから数年後、当時住んでいた東京の下宿に遊びに来てくれた郷里の先輩夫婦と小さいお子さん二人と5人でインパ。余裕をもって楽しもうと平日を選んだのですが、運悪くその日は「千葉県民の日」。おびただしい数の千葉県民にすべてのアトラクションを占拠され、長蛇の行列から行列へ、幼児を抱えて一日中渡り歩いたという印象だけが強く残るインパの思い出です。

〜回想シーン終わり〜

こんな風に、あまりインパには楽しい思い出がないのですが、今回は初めて自分の意思で行くインパです。ひなさんだってきっと楽しんでくれるはず。梅雨の時期ではありますが、週間天気予報も曇りでまずまずです

 

そして出発の前日。休暇取得に向けてせっせと仕事を片付けておりますと、携帯電話にみきさんから電話。

「ひなさんが熱っぽいんだけど・・・」

それは一大事じゃないか!
 急いで病院にいくように指示して電話を切ったものの、やはりTDLとは徹底的に相性が悪いのだなあと、半ば東京行きは諦めておりましたが、数時間後のみきさんからの再度の電話によれば、お医者さんの診断は喉からくる発熱で、朝になれば下がるから旅行はOKとのこと。

夜、帰宅するとひなさんは発熱の影響か、なんだかぼんやりしていて「こりゃダメだな」と感じさせるには十分な容態でしたが、薬を与えて一晩あけたら、あら、本当に熱が下がってひなさんも元気を取り戻しているではないですか。かかりつけのお医者さんがOKというなら大丈夫だろうと言う事で、予定通り東京へGO!

バスと電車を乗り継いで名古屋駅へ。はじめての新幹線に興奮気味のひなさんでしたが、いざ出発進行となると、去年の沖縄旅行の飛行機のときと同じように、あっという間に眠ってしまいました。引率者としては非常に楽チン、ひなさんとっても親孝行です。

僕たちを乗せたのぞみは快調に走り続け、定刻通りお昼過ぎには東京駅へ。

「東京についたよ」と、熟睡中のひなさんをゆり起こします。
「とうきょう・・・ ついたの?」ぼんやり目を開けたひなさん。状況を確認するように周りを見回して、

「そっかあ。たのしかったねえ!」

いろいろな乗り物に乗ることができたのですっかり満足している様子です。何を言っているんだい、ひなさん。
まだ旅行ははじまったばかりじゃないか。

(続く)

 

 

          

 

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