11月30日の日記「木を植えたひなさん」

出不精なクセに、自然保護活動にはなみなみならぬ関心がある僕たち。

野外活動が苦手なクセにみきさんと一緒に参加している、地元のゲンジボタル保護グループがモミジの植樹会を開催するというので、3人でお手伝いに行きました。

          

思えば、この植樹会には2年前にも参加しています。
この時はひなさんが生まれたばかりで、「赤ちゃん誕生のいい記念になるね」と、スタッフのみなさんに祝福していただいたのを覚えています。とは言っても、自分も一応スタッフの一員なので、一般参加の人が植え終わってからゆっくり「ひなた記念樹」を植えようと待っていたところ、終了間際に地元の実力者が「やあ、やあ」といきなり登場したために、ただ一本残っていた僕のモミジは、あれよあれよという間に、その実力者がお手植えするという段取りができあがっていました。いわゆる大人の事情というヤツです。

今年、同じ場所を確認したら、管理用のフェンスが立てられていて、実力者さんが植えたモミジはきれいさっぱり引っこ抜かれていましたとさ。

          

そんな訳で、同じ過ちを繰り返さないように、早起きして現地入りすると同時にリーダーに、「僕たちが植える木はどれですか?」と確認。これなら大丈夫だろうと思いきや、
「ああ、スタッフの植える木は先に練習で植えちゃったよ」
見ると、たった今植えられたばかりと思しきモミジの若木に、僕たちの名前を記した名札がかけられているじゃないの。

しかし、自分たちの木が目の前で確かに根を下ろしているのですから、何ひとつ問題はありません。とりあえず、「植樹に汗を流すファミリーの図」という設定で持参したスコップを構え、3人で土を掘るポーズの記録写真を撮ってもらいました。これもイベントの記録を残すためのスタッフとしての大切な仕事です。

 


一仕事を終え充実のVサイン
(という設定)のひなさん

          

もちろん、スタッフとしての仕事はこれで終わりではありません。この日はホタルの幼虫を放流したり、ホタルの保護区内の休耕田で育てたモチ米をついて、参加者に振舞ったりで、イベントは夕方まで続きます。

みきさんはモチ担当。地元のお菓子屋さんの指導でつきあがったモチでアンコをくるんで、つぎつぎと大福をつくりあげていきます。この器用さがどうして家事で発揮されないのか、何となく釈然としないものがあるものの、こんなに生き生きとしているみきさんをみるのは久しぶりです。


単なるお祭り好き

          

 


実は自然には無関心。

みきさんがモチをこねている間、僕たちはホタルの幼虫を放流したり、山道を散歩したりしていたのですが、勾配のきつい山の中では、駆け回るひなさんと遊ぶのも大仕事です。危険な場所もあるので神経を使うし、体力の消耗は平地の約3倍(当社比)にも感じられるのでした。まあ、ひなさんはそれなりに楽しそうでしたが。

          

その後、みんなでモチを腹いっぱい食べて充実の1日は終わったのです。

 

そして次の日。

 


日本で一番の発行部数を誇る某大新聞の片隅に、
モミジを植樹する(フリをする)家族の
仲睦まじい写真が掲載されたのでした。

それにしても、みきさん、ひなさん。

僕が懸命に地面を掘る演技をしているってのに、



どうしてキミたちはカメラ目線なんだい?

 

 

 

          

 

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