5月5日の日記 「初節句」 小さい頃、うちの実家には男子が二人いたのに、こいのぼりも五月人形もなかったのは、うちが貧乏なせいだと子ども心に信じていました。 だって、友だちがもっているようなミニカーも、超合金も、ミクロマンも、人生ゲームも買ってもらえませんでしたし、長島温泉にも、恵那峡ランドにも、三好スケートリンクにも、香嵐渓ヘビセンターにも連れて行ってもらえず、レジャーといえば夏休みに車で10分くらいの場所にある公営のキャンプ場に行くだけでした。車と言えばうちは6人家族だったのにマイカーは2ドアのサニー。今思えばどうやって乗っていたんだろう。 こんな事を思い出したのは、ひなくんの初節句が近づいたある日、実家の母からこんな電話があったからです。 「初節句だから、うちの五月人形を持っていって飾っときなさい」 全く記憶にない五月人形の存在に首を傾げながら実家に行くと、 ちょっと待て。何だよその豊富なラインナップは。 「こちらに引っ越してきてから1回も出してないからな」 大きくなってから家が貧乏というのは思い過ごしで、単に両親が面倒くさがりで出不精なだけだったということに(ついでに車のことは、父ちゃんがただのサニーマニアだったということに)気がついてはいたのですが、それにしてもわが子の健やかな成長を人形に託すという日本人の美意識を面倒くさいという理由で忘れてはいけませんね。 というわけで、戦国武将の兜6点セットと、桃太郎をもらって家に飾りました。
初孫ということで、みきさんちからも「おぼこ大将」の立派な人形をいただきました。我が家は今、さながら「人形の館」です。 <飾ってから、ふと思ったこと>
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